元埼玉県警察学校長が前任者らを告発

秋風が吹き始めた庭を眺めて、田中三郎(62)は、自宅にいた。写真撮影をお願いすると、きまじめに背広、ネクタイに着替えてくれた。応接セットの向こうには、警察手帳をコピーした埼玉県警のエンブレムが飾ってある。(中略)
田中が前任者の元警察学校長、元同副校長らを業務上横領の疑いで刑事告発したのは、この二ヵ月後の12月6日の事だった。告発状などによると、元校長らは共謀して、警察学校内で売店を経営する会社から同校の親睦団体・校友会に対する助成金約125万円を着服した。(2009年9月28日東京新聞

記事によると、告発を受けた地検は被告発者らを不起訴処分としたので、氏はこれを不服として検察審査会への審査申し立てを準備しているとのことです。記事からは警察組織を守るために、告発者を排除するようにも見えます。
正しいと思うからこそ、不正を見過ごせず告発をするのであり、また、そのために公益通報制度があるのですが、なかなか理想通りにはいかないようです。

Q&A公益通報者保護法解説 (Sanseido Law Capsule)

Q&A公益通報者保護法解説 (Sanseido Law Capsule)

内部告発と公益通報―会社のためか、社会のためか (中公新書)

内部告発と公益通報―会社のためか、社会のためか (中公新書)