新生銀とあおぞら銀合併断念

新生銀行あおぞら銀行が、2010年10月に予定していた合併を断念することが13日、明らかになった。合併に向けた協議の中で、新銀行発足後の経営路線を巡って意見が対立したことなどが理由で、来週にも金融庁に合併断念の意向を伝える方向だ。新生銀とあおぞら銀は09年7月に合併の合意を発表した。顧客基盤の拡大と収益力の強化などが狙いだった。しかし、その後の協議で、消費者金融投資銀行型のビジネスを重視する新生銀と、地方銀行との連合による中小企業向け事業などの強化を目指すあおぞら銀の意見の違いが表面化。年明け以降も妥協点を見いだせなかった。両行は08年秋の「リーマン・ショック」以降、海外投資などで巨額の損失が発生。09年3月期連結決算で税引き後利益が巨額の赤字となって、財務体質が悪化した。その危機感から合併に活路を求めることにしたが、09年夏ごろから金融市場が安定化し、危機感が薄れたことも合併協議に影響したとみられる。(2010年2月13日読売新聞)

キリン・サントリーに続いて、新生銀とあおぞら銀合併も破談になりそうです。合併など企業の再編に当たって、再編を決意する双方の思惑があるわけですけれど、再編協議の中で思惑が一致しないことが判明した以上、そのまま合併してもうまくいきません。
両行は、別々の生き残り策を見出していく必要があるようです。

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