非常事態宣言 デモ撤収

タイの首都バンコクで、アピシット首相の退陣を求めて大規模なデモを行っていた反政府団体は、14日、デモを中止し、全員が首相府を離れました。(NHKニュース4月14日)

非常事態宣言に基づいて軍が出動しましたので、武装した軍勢力と、人数は多くても民間人のデモ隊では勝負にならないでしょう。
デモを中止したのは賢明な判断と考えられます。

軍部が鎮圧に乗り出した根拠は何でしょうか?軍部をコントロールするのは政府ですから、国権の最高機関である国会の決議によるのではなく、非常事態宣言のもとで、政府主導で国政が執り行なわれていることなのでしょう。

我が国の場合は、有事関連法としては、武力攻撃事態法、国民保護法などが立法されており、これにより武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護し、国民生活等に及ぼす影響を最小にするための、国・地方公共団体等の責務、避難・救援・武力攻撃災害への対処等の措置をとることが規定されています。この場合には、避難・救援・武力攻撃災害への対処等の3つの措置が国民の人権の制約を招来することになります。この点についての問題は別の機会に検討したいと考えます。