日米首脳会談〜オバマ東京演説

オバマ大統領は14日の演説の冒頭、抹茶アイスの大ファンであることを明かし、会場を沸かせた。大統領は少年時代、母親に連れられて訪れた鎌倉で大仏を見学したとき、「(大仏より)抹茶アイスの方に夢中だった」と告白し、「昨晩の夕食会では抹茶アイスが出て、鳩山首相に思い出話を聞いてもらったことに感謝したい」と語った。(2009年11月14日読売新聞)

日米首脳会談後にオバマ演説がありました。
大統領は、世界同時不況からの回復のための経済協力、地球温暖化問題、安全保障、そしてそれぞれのテーマ推進のための中国の役割などについて言及し、アジアを重視し、米国が積極的に関与していく考えを強調しました。
まず経済問題は、米国の消費拡大とアジアの輸出に依存する現在の経済構造の限界に言及し、今後の経済成長は世界最大の成長拠点であるアジア諸国の成長にかかっており、アジア諸国の経済成長持続のための内需拡大にも言及しております。米国にとっても、アジア地域への経済依存が高まっている事から当然の分析です。
地球温暖化問題については、コペンハーゲン(COP15)の成功に向け米国も努力するとした上で、発展途上国の排出削減に向けた対策の必要性に言及。排出権取引のしくみが推進される事になりそうです。
安全保障でも、核拡散防止を含めてアジア諸国との協力なしには解決できないとの認識を示しています。
さて、台頭する中国については「勢力範囲を競い合うのではなく、協力出来る範囲を開拓することが、アジア太平洋の発展につながる」とし、「封じ込めの意図はない」としました。戦略・経済対話や軍事対話を通じて協力を深めていく意向を示しました。
肝心の日本についてですが、アジアへのコミットを強めていく土台は「日米同盟」であることを明確にしており、日米は同盟関係にあり、これから深めていくべき米中関係との違いを指摘しました。

そこで、オバマ演説の土台にある「日米同盟」の強化を進めるキーは何でしょうか?私は、冒頭の抹茶アイスがキーと考えます。大統領は日本の嗜好・文化に敬意を表し、日本との相互理解に向け抹茶アイスにメッセージを託したものではないでしょうか。