パナソニック2年ぶり首位 09年の特許国際出願数

世界知的所有権機関(WIPO)が8日に発表した2009年の特許の国際出願件数(速報値)で、1891件を出願したパナソニックが企業別順位で首位に立った。1847件の中国通信機器大手の華為技術を抜き、2年ぶりに首位を奪還した。日本企業はNECが8位、トヨタ自動車が9位、シャープが10位で、トップテンに4社が入る健闘を見せた。国際出願は複数国での特許取得を簡素化する制度で、その件数は企業が研究開発(R&D)や知的財産権保護をどれだけ重視しているかを表している。 09年は金融・経済危機を受けて欧米企業の出願が低迷し、全体の件数は前年比4.5%減の15万5900件と制度発足以来初めてマイナスに転じた。 (2009年2月08日NIKKEI NET)

特許権は、国ごとに認められる権利ですから、特許を取得したい国のそれぞれで特許出願する必要があります。これを国際出願といいます。同時に、特許をとりたいすべての国に対して個々に特許出願を行うことはとても煩雑ですから、特許協力条約(PCT : Patent Cooperation Treaty)に基づく国際出願として、ひとつの出願願書を条約に従って提出することによって、PCT加盟国であるすべての国に同時に出願したことと同じ効果を与える出願制度があります。日本では特許庁に対して日本語若しくは英語で作成した国際出願願書を1通だけ提出すれば、それによって国際出願に与えられた国際出願日が、それらすべての国においての「国内出願」の出願日となります。

国際特許出願マニュアル―特許協力条約活用の実務

国際特許出願マニュアル―特許協力条約活用の実務