為替デリバティブ評価損・解約損

ニトリHD(9843)が21日発表した2010年3〜11月期の連結決算は経常利益が前年同期比5%増の387億円だった。為替のデリバティブ金融派生商品)取引で16億円の評価損を営業外費用に計上したため、10%増だった営業利益段階よりも増益率が縮小した。売上高は9%増の2300億円だった。既存店の売上高が1.6%減ったが新規出店で増収を確保。前年同期に計上した減損損失がなくなり純利益は24%増の232億円となった。ニトリは輸入決済のためにドルを手当てする必要があり、来年11月まで1ドル=85円近辺で約6割を為替予約済みという。為替のデリバティブ契約についてはドルが93円台だった今年3月に89円で締結。その後、想定以上に円高ドル安が進行したため評価損が膨らんだが「デリバティブ取引は10年12月〜11年2月期で解約し、解約損が発生する見込み。評価損はもう発生しない」(前田克己執行役員)という。解約損については確定次第、公表する予定。〔2010/12/21 日経QUICKニュース〕

ニトリのように、輸入量が大きく為替の取り組みが必要な会社であっても、為替レートを読み間違って評価損や解約による一時損失が発生します。
昨今、デリバティブのリスクを取れない規模の中小企業が困っているケース、またリスクをとるつもりもないのに「借り手の立場で断り切れず購入した」という場合があり問題となっていることがあります。このような場合、銀行との話し合いによって状況を改善することができますので、あきらめずに弁護士などの専門家にご相談ください。
もし、お手近に相談できる弁護士などがいらっしゃらない場合は、当職もご相談に乗ることができます。検討できる手を尽しましょう!

フィナンシャルエンジニアリング―デリバティブ取引とリスク管理の総体系

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