「11文字の殺人」東野圭吾

  • あらすじ 女流推理作家・結城梨花子(永作博美)は、『廻りの森』という小説で文学賞を受賞し人気作家となったものの3年前からまったく作品を書けずにいた。そんなとき、恋人の川津雅之(長谷川朝晴)が亡くなった。川津は殺された?のではと思い、死の真相を突き止めるため、編集者の萩尾冬子(星野真里)と一緒に山森社長(石黒賢)を訪ねる。そこで二人を出迎えたのは、秘書の春村志津子(安達祐実)だった。山森には、妻・正枝(赤間麻里子)と目の不自由な娘・由美(日向ななみ)がいた。
  • 感想 フジテレビ系「東野圭吾3週連続スペシャル」の第一弾。冬子の協力で、事件の調査を始めた梨花子は、やがてすべての謎を解く鍵は1年前に山森が主催したクルーズツアーでの水難事故であることに気づきます。本で読まれたりドラマをご覧になる方のためにはネタばれになってしまいますから、これ以上詳しくストーリーを紹介しませんが、推理小説の読者とは違って、2時間の中ですべてを明らかにするドラマを見る視聴者には、ツアーの参加者とその関係者は人数が多すぎたようです。キャストを原作から減らしていただければよかったです。2時間見終わって、全ての謎が解けて「すっきり」とはなりませんでした。そういう意味では、2時間ドラマではなく、連続ドラマにして下さった方が、たっぷりなぞ解きを楽しめたかもしれないですね。他方、ドラマの中で「推理小説と違って、現実は善と悪の境界があいまい」と言われていますが、弁護士として刑事事件を担当した印象からは、まぁその通りですね。 
    11文字の殺人 (光文社文庫)

    11文字の殺人 (光文社文庫)