弁護士業務の定石
囲碁などで、相手方の手に合わせた自分のベストの手のことを定石といいます。私たち弁護士の世界で言えば、訴訟や示談交渉などにおいても、相手の出方に合わせてベストの対応があると考えております。
ところが、実際にはそういった定石に異を唱えて無理筋の主張をごり押しする相手もおります。
過払い金返還訴訟を例にとると、ご存知の通り裁判所が過払い金返還請求を一定の範囲で認めていますので、返還を請求された貸金業者はさっと返金いただくのがベストの対応=定石と理解しておりますが、実際には、請求されたとおりに払わないで減額を交渉してきたり、交渉段階では支払を渋り訴訟を提起するように促して来る業者があったり、定石も何もない状況です。無理筋の交渉を仕掛けてくる理由としては「当社の経営が苦しいので」と言ってくる始末です。
業者側の代理人の弁護士が、もうちょっと現実的な対応を指南して差し上げるべきではないかと考えます。
改訂新版・過払い金回収マニュアル サラ金(消費者金融)・クレジット会社からお金を取り返す方法
- 作者: 名古屋消費者信用問題研究会
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