弁護士・一之瀬凛子

  • あらすじ 池内メディカルクリニック理事長池内頼子(星ようこ)の遺体が、警ら中の警官小野寺(小倉一郎)によって発見された。翌日、夫の池内秀明(神保悟志)が容疑者として連行された。池内からの弁護依頼が白旗勉(北村総一朗)弁護士事務所に入り、凛子(高島礼子)と公平(えなりかずき)が接見に行った。秀明は「やっていない。」と主張するばかりだった。ある日、凛子は、池内メディカルクリニックで医療ミスがあったということを耳にする。凛子はその医療ミスが今回の事件に何か関係があるのではと思い始めていた。
  • 感想 医療過誤事件をめぐって起きる殺人事件です。凛子弁護士らが、事件を捜査して真犯人を見つけるのはかなり現実離れした大活躍でした。実際の弁護士には、強制捜査権がないので、踏み込んだ証拠収集が不可能なので当局の捜査結果を覆すのは相当困難です。架空の団体ですが、「医療過誤事件被害者の会」の方々による、医療過誤事件の被害者の弁護をしてくれる弁護士が少ないとのご指摘は現実的です。本件のようにカルテの改ざんなどが行われていれば、医療過誤の立証は比較的容易ですが、そうでもないと、過失の立証が困難であるのは否めないでしょう。
  • 立証の困難性について、裁判所のHP

http://www.courts.go.jp/osaka/saiban/medical/04_index_toukei.html
に「統計で見る医療訴訟」というのがあります。興味深いデータが色々公表されているのですが、中でも事件の終了状況について、「医事部においては,判決の割合がやや低く,和解及び調停による解決の割合が高いといえます。」とあります。すなわち、医療訴訟においては立証の困難な事案が多いためか、細かな立証が必要となる判決による解決よりも、和解・調停による解決が望まれていることが示されています。私たち弁護士は、勝訴判決を得ることと、和解による解決と最初から優劣をつけるのではなく、事案に応じて対応しておりますので、事案によっては和解で解決することもお勧めしております。その弁護活動結果が上記のデータなのでしょう。

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