業績好調につき債務削減

 

インキ最大手のDICは、2011年3月期の有利子負債削減額を上積みし、前期末比377億円減の3400億円(リース債務含む)まで減らす計画だ。削減額の上積みは今期2回目で、従来計画より200億円削減額を増やした。期初の想定よりも業績が好調に推移しているため、本業の稼ぎなどを有利子負債の返済に充て、財務体質を強化する。(2010/11/27日経新聞

 記事によると、今期は家電やOA機器向けの樹脂・顔料などが好調で、営業キャッシュフローが100億円程度増える一方で、投資キャッシュフローが減ったため、キャッシュフローは約70億円増となったとのことです。先行き不透明な日本経済を勘案すれば、新規投資に充てるより、有利子負債の削減を進め財務体質を強化する方が良いとの経営判断でしょう。
 本来であれば、新規投資をして更なる企業体強化を進めて頂きたい所ですが、現下の経済状況からは、財務体質改善が賢明な判断でしょう。