司法試験予備試験

司法試験予備試験の問題が公表されています。ざっと、拝見したところ、基本的な論点の知識を問う問題と見受けましたので、これではあまり差がつかないのでは?と疑問を持ちました。実際、かなりの人数が短答試験に合格しておられます。
差がつくと敢えて言えそうな試験科目は、論文試験の「実務基礎」。これは、ロースクールに入って学ぶ科目のはずですから、予備試験はロースクールで学んだ方を対象とする試験なのでしょうかと?あらためて疑念を持ちました。

・・・いえいえ、正確な位置付けは、ロースクールを出たのと同等の能力があるかを試す試験でしたね。
ところで、予備試験合格者から司法試験に合格する人数を増やすべきか否かとの議論がありますが、本家である「ロースクールを出た集団」を、例外的な「ロースクールを出たのと同等の能力がある集団」の数が上回ってしまっては、主客逆転ですから、予備試験は人数においても「例外的」な位置付けの試験ということになるのでしょう。難儀な制度ですが、本気で合格を目指す方は、上位合格を目標にこの夏も学力を伸ばすようご努力ください。

司法試験予備試験短答式問題と解説〈平成23年度〉

司法試験予備試験短答式問題と解説〈平成23年度〉